イノセント・パニック 2
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頭が痛い。
心許ない白く濁った空間で、頭部の鈍い痛みだけが不快だ。拍動性のそれは、心臓が一つ脈打つ度に、小さく大きく波打つように響く。
そして、遠くに聞こえる何者かの声。言う意味の判別が効かないが、複数のそれで、何処か必死なのはなんとなく感じられた。
理屈で説明できるものではない、しかし――切実に、起きなければと感じた。
何故だろう……?
その声達が、まるで泣いているように聞こえたからかも、…しれない。
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切れかけた電灯とひび割れた壁と、そんな古くさい病院に急遽運び込まれた重傷者は、今は真白いシーツの上で静かに眠っている。
……頭を強く打っている。下手をすれば、このまま……。
目ヲ、覚マサナイ
と、渋面で医者が零した言葉は、酷く現実感がなかった。
昏々と眠り続ける麗人の直ぐ傍に腰掛け、カシスは相変わらずの雨模様を呈する外を見遣ってひとりごちた。
「スリーピング・ビューティーってとこか」
頭部に巻かれた白い包帯が痛々しい。そんな姿でも、やはりこいつは綺麗な顔をしているな、とどうでもいいことを考えてしまう辺り、実は結構動揺しているのかもしれない。
一人部屋の病室は手狭で、ともすれば腕を軽く伸ばすだけで患者へ触れることが可能だ。
指先を、滑らかな頬に添わせると、
他人(ひと)の体温が、直に伝わってくる。
「……ったけぇの」
そのまま、傷に触れないようにして優しく髪を撫ぜる。
軽い嘆息、そして、お次は煙草に酒といきたい所だ。要するに、最悪の気分だということ。
「――自覚くれー、あるってのな。
悪かった、目ェ覚ませよ。お前に無理に仕事頼んだのも、それを持ってこさせたのも、俺が言ったことだ。
ツバメたちもエラク心配してるぜ」
そのツバメたちといえば、親愛なるマスターの容態の説明を聞くために席を外している。先程まで鬱陶しい程ルージェにまとわりついていたのだが。
「……しっかし、お前のツバメが複数だとは……。
俺が言えた義理じゃねーが、三股はどうかと思うぜ?」
不自然な事実を前に、カシスは軽い皮肉を吐く。
恋人が出来たと、それが奇跡のピノッチアであることまでは聞いていた。そして、それ以上は聞いていない。
だが、そのことを語るとき必ず幸せそうな顔をしていて……
それこそ、見ている方が恥ずかしくなる程の色ぼけっぷりというか。
「男を手玉に取れる程、器用じゃねーよなぁ? お前は……。
しかし、実際問題としてお前の恋人と思しき人物は三人もいる。……参ったね」
事故の原因の一端が自分にあると自覚しているので、相応の責任をとるつもりはある。なので、ルージェの意識が回復するまでのお子さま共の面倒やら、治療にかかる金やら。
メンタルな部分のケアは無理としても、金銭的な問題などは解決してやれる。
修理を頼んでおいた時計は、昏睡する青年が連れのピノッチアに持たせていたお陰で奇跡的に無事だった。
その報酬の支払い問題もある。
暫くは蠱惑的な香りのマダムたちとの、スリルと情事の日々におさらばで。旧友が残した(おそらくは)世間知らずの元・ピノッチア連中の面倒をみる毎日かと。
己の行き先にげんなりしながら、カシスは早く目を覚ませよ、と。ルージェの髪を優しく梳いたのだった。
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天井のシミは、何度も雨漏りを繰り返した結果のものだ。
今ではきちんと修繕を終えているが、昔、まだ小さかった頃。
この屋敷に、自分を引き取ってくれた人形師の爺さまがいたころは。
仕事以外の物事に全くといってよいほど頓着も執着もみせなかったので、雨が漏ろうとすきま風が吹こうと、修理の「し」の字もでなかった。
仕方がないので、自分で屋敷のあちこちを修理して回った。必要に迫られて、だ。業者を入れるのは爺様が嫌ったので無理だった。
お陰で妙な技術が身について、今では立派(?)に『人形師』の家業を継いでいる。
それが良かったのか、そうでないのか……。
今でも、わからない………。
昔の――とうの昔に亡くなった故人を思い出して、青白い肌に黒髪が映える稀な美貌の青年はぼんやりとしていた。
(――頭、いたい……?)
言えば、全身が気怠くあるのだが、特に頭部に奥に響くような痛みを感じていた。
と、
カチャリと、部屋の扉が開いて、よく知った相手が入ってくる。
「…………」
?
赤茶のストレートの髪を無造作に纏め、
?
血色の眼差しは、こちらへ向けられることはない。
?
記憶にある『彼』とは、妙に違和感ばかり募る。
(……カシス、だよ……な?
あれ、あいつ……髪、長かったか……?)
それに、背丈も幾ばくか伸びたような??
「っ!? ルージェ。目、覚ましたのかっ?」
「………?」
あぁ、やっぱりカシスか、と安堵するのと同時に、異様な反応をされて青年は面食らう。
起きあがろうとするのを、優しく宥められて、
「ダメだ、ほら寝ていろ。
ツバメ共なら呼んできてやるから、大人しくしてるんだ。いいな?」
…………………つばめ?
謎が謎を呼ぶ悪友の言動に、ベッドの上の住人は眉を顰める。
………、
「――…カシス」
……喉、渇いたな。
「ん? なんだ」
「…………水、欲しい」
「手元に水差しがある…って――あぁ、わかった。わかったから動くな。危なっかしいな、お前は本当に」
よろよろと上体を起こして冷えた水を求める姿は、今にも事切れようとする重病人のようだ。いや、実際怪我人ではあるのだが。
ルージェの動きを制して、カシスが水差しから傍に伏せたガラスのコップに中身を移し替える。透明のそれが光を無数に反射して、色のない宝石が無数に敷き詰めてあるようだ。
「…わるい」
軽く詫びる旧友に、カシスは応えず顎のラインに添って伝い落ちる滴を舐め上げた。
「元を正せば俺の所為だ、――いいさ、甘えておけ」
………?
この目の前の唯我独尊男に迷惑をかけられるのはいつものことだが、それでも最近は思い当る節がない。殊勝な態度で世話を焼くカシスに、茫洋とした瞳を向けるルージェ。
「カシス、…?、頭、いたい……?」
「ああ。それは仕方ないな、思いっきり打ち付けてただろう? 言語障害や麻痺の危険性もあると言われたが…とりあえず、言葉は話せるな。
…、しかし。お前、無防備だな?」
おそらくは、半覚醒状態のため巧く思考が働かないのだろう。
普段なら、キス紛いの真似をされて、そのまま流したりはしない。逐一目くじらを立てて怒るのだ。そんなお堅い青年の反応がまた良いのだが、なすがままというのもなかなか。
再び横になった人形師の辛そうな横顔に、ツバメ共への報告は明日の方がいいかと思い直す。
怪我人に無理をさせるのは好ましくない、と、そう判断してカシスは部屋を出る。
時刻は既に夜中。
物音を立てないように廊下を移動する紳士の耳に届く、遠い雨の音。
(……よく振りやがる)
人形師の友人が暴走する馬車に轢かれてから三日。
雨は小康状態のまま降り続け、今も空は泣き濡れている――…。
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酷く綺麗な顔をした友人を『マスター』と呼ぶ、彼はおそらく旧知の人形師が心血注いで造り上げた特別なピノッチア。
一見、氷の返し刃のような鋭い印象を纏う美貌の人形師は、その実、遊んでいそうな外見とは裏腹に奥手の堅物だ。
なので、器用に二股三つ股かけられるような性格はしていない。
よって当然ながら、カシスはルージェのツバメは一人だけだと思いこんでいた。
しかし――…。
「カシス、さん……。
どうですか、マスターの様子は……?」
怪我人を看た後、そのまま階下の居間で軽い飲み口のワインを味わっていたカシスの元へ、遠慮がちに声を掛けてくるのはエメラルドの眼差しに、若葉の色をした長い髪の青年。
名を確か――。
「…アレンか。他のはどうしてる?」
「ランパートはもう休んでますよ。彼、朝型みたいですね。
クラレンスは……よく、わかりません」
苦笑しながら答えるアレンにつられて、カシスも微妙に口端を上げる。
「――偉大なる宇宙と交信中とかじゃないのか、あいつは」
この三日間の、ピノッチア達との奇妙な共同生活で多少は彼らの性格が掴めてきた。
そんなカシスの揶揄りに、アレンは渇いた笑いを零すだけだ。
「しかし…お前等。そろそろどうなってンのか話しても言い頃だろ、いい加減。俺としては、お前等三人ともルージェのツバメってのは信じ難いな?」
「――そんなに意外ですか?」
「意外というよりは、ありえん、という方が正しいな」
妙にキッパリと断言されて、アレンは軽く肩を竦めて見せた。
「僕たちは正真正銘、三人ともがマスターの恋人ですよ」
カシスは口元へとワイングラスを運びながら、視線だけで先を促す。
「申し訳ありませんが、これ以上はお話しするつもりはありません。
僕は、ランパート程貴方を信用してませんから。態度でおわかりじゃないですか?」
あくまで柔らかな物腰で、結構な口を利いてくる緑ツバメ。
可愛くないな、と。
そう感じるカシスだが、元を正せば自分の無理な依頼のためにこのような惨事を招いた引け目も多少あるので、聞き流してやる。
「ルージェだがな…」
「……なんです?」
「先程、少しだけ目を覚ました。
今はもう休んでるだろうが…って、おい、何処へ行く」
「野暮な事を聞かないでください」
カシスの言葉を聞くなり背中を向けるアレンを咎めるが、当の本人は何を言うのかと表情に険を強めた。
「ルージェに会いに行くのなら止めとけ、大切なマスターなんだろう」
「だからこそっ、…顔を見に行きたいと。
普通は、思わないのですか……?」
何処か自信無さ気に問いてくるのは、まだ『人になりたて』のためなのだろう。
元々は死や痛みの概念の薄い『人形』だったことで、この新米人間共はひとの常識について、酷く無知な一面を持ち合わせる。
無学というわけではなく、人が生まれて育つ過程で育まれるべきモノがすっぽりと抜け落ちてしまっているのだ。
「普通はそう思うところを、相手の体を気遣って気持ちを抑えるのが『ひと』というものだろう。
……人それぞれだが、な」
「………そう、ですか」
人としては大先輩にあたる相手だ。言葉を鵜呑みにするわけではないが、言い聞かせるようにされたのなら、聡いアレンとしては引き下がるしかない。
「わかりました…。僕も、もう休みます」
湧きい出る感情を無理矢理抑え込んで、アレンは再び背中を向けたのだった。
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ああ、…頭痛い、な。
明け方まで降り続いた雨はやっと雲が切れ、朝の光が部屋に満ち始めていた。
ルージェは頭の奥が重く響く感覚にうんざりとし、その原因を己の記憶に探ろうとするが、何故か思い当たるものがない。
ゆっくりと瞼を下ろすと、何故か意識だけが冴え冴えとし、混濁する思考を置いてけぼりにするような感覚だ。
(……カシスのやつ、まだ居るかな…?
イタタタ、〜〜った。俺、昨日なにかやったか……?)
果ては奇妙なほど記憶が無い。
そういえば、昨夜見た悪友の姿も何処か違和感があった、ような。
時刻を確かめれば朝もまだ早朝の時刻だ。
(………?)
窓から差し込む仄かな朝日に照り出される部屋をなんとわなしに見渡して、そこでも青年は心許ない気分を味わう。
例えば、それは。
手元の時計が何故か新しく変わっていたり。
購入した覚えも借りた覚えもない書籍たち。
「カシスの仕業か…?」
悪友の度を超した悪戯を咎めるべく、また、早々に元に戻すように意見するべく、ルージェはカシスが何時も使う客室へ足を向ける。
が――…。
ぱしゃ…。
(…カシス? 寝てないのか…?)
部屋の外に出ると微かに聞こえる水音に、館の主は階下まで降りて音源を求めた。
徹底的に夜型タイプの悪友が、こんな時間に起き出すことはまずありえないのだが、完徹したのなら話は別だ。
不摂生な友の生活態度は今に始まったことではない。
洗面所にある人の気配になんら疑問を感じることもなく、黒髪の青年は顔を覗かせた。
「……カシス。お前、何やっ…」
「!! マスターッ!?」
何の気なしに放たれた言葉は中途半端に遮られ、視界一杯映り込むのは琥珀の眼差しが美しい赤毛の青年の、驚きの表情。
丁度、顔でも洗っていたのか、軽く濡れた前髪から滴が伝り落ちる。その合間すら、見知らぬ青年は微動だにせず、ルージェは困惑した。
そんな奇妙な均衡を破ったのは、赤毛の青年の方だった。
「――マスター、よかった…っ」
まず一言、安堵の吐息が零れて落ちる。
それから、溢れんばかりの笑顔に、初対面にも関わらずルージェは何故か大きく心臓が跳ねるのを感じた。
そのまま、何故か琥珀の眼差しから視線を逸らす事が出来ずにいると、見知らぬ青年は遠慮なく近づいてルージェに羽根のような抱擁を与えた。
「………っ?」
「目、覚めたんだな……。ホント、よかった…。
頭を強く打ってるからって、医者に言われて……。
俺、マスターがもう、目ェ開けないかと思った」
「………」
不思議と、嫌悪の感情はなく。
全くの初対面、赤の他人の腕の中で、何故か落ち着く自分に疑問すら抱かない。ただ、心地よく。無意識に軽く重心を預けた。
「…っ、と。マスター…、まだ、調子悪いんだろ。
ダメだって、寝てないと。ほら」
今し方までの思いやるような抱き寄せ方とは違い。片手で腰を引き寄せるようにされて、流石に黒髪の青年は戸惑った。
口唇同士が、触れあうまで近く顔を寄せ合う格好に、面食らう。
そして…けれど、ルージェの心の揺れを知る由もない相手は、そのまま――。
「……ほら、熱…あるぜ。マスター…」
至極当然の如く、熟れた花弁を合わせた。
舌を絡ませ、口腔の熱を確かめるように長すぎる接吻を。
いきなりの展開に、抵抗は愚か息すら止めて硬直するマスターの紅い頬に柔らかく指先を触れると、青年は再び口唇を強請った。
「もう、いっかい。シテ、いい?」
それは、幸福そうな微笑みで、痛恨の一言を。
それを聞いて慌てふためいたルージェといえば、咄嗟に、いきなりキスを仕掛ける不埒物を後ろへ突き飛ばし。
「なっ、にを考えてるんだ! お前は!!」
唇を手の甲で拭って、紅い顔のまま青年を睨み付けた。
無防備なところを急に拒絶を受けた相手は結構に派手な音をたてて壁にぶつかったらしく、したたかに打ち付けた後頭部をさすりながら、
「……って〜、何するんだよっ。マスターのケチッ、いーじゃん、キスの一つや二つ! 俺達、もっと凄いことだってヤッてんだぜ」
しかし、赤毛の青年といえば悪びれた様子もなく、拗ねた表情で逆に文句をつける。それも、全く身に覚えのない事を口走りながらだ。
「…何を言っているのかわからんが、カシスの知り合いか?
どちらにしろ、いきなり抱きついてきて…っ、余程、躾が行き届いてないなっ?」
「…………? マスター…?? どうしたんだよ?」
「………ッ。」
きょとん、と、不思議そうに何度も瞳を瞬かせる青年に対し、館の主はキリリと締め付けられるような痛みを感じる。
けれど、理由なんて思い当たらない。
こんなヤツ、知らない――はず、だ――。
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ぶるり、と。
肌寒さを感じて、深紅の髪の酔っぱらいは覚醒した。
初冬に、いくら暖房下とはいえうたた寝は少々体に宜しくなかったようで、悪酔いした時のような気怠さを感じつつ、カシスは奇妙に捻れた姿勢をほぐした。
「あふ……。っぁ〜、ッタマ。いてー…」
飲みかけのワインが半端に瓶の底に残ったのを、迎え酒として飲み干して、億劫そうに起きあがる。
「もう朝か…、らしくねーな。あのまま寝てたのか」
部屋でもう一眠りするか、と。
空になったワイン瓶とグラスもそのままに、カシスは上に向かおうとする、が。
突然耳に飛び込んできた派手な物音に、眠気が吹き飛んだ。
「?」
不審に思うカシスに届いたのが、続く、古馴染みの声。それも、怒りを孕んだそれだ。朝っぱらから何事かと酔いの醒めぬ頭のまま青年は騒ぎの方へと足を運んだ。
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「……何、やってるんだ。お前等」
気まずい沈黙を守り、互いに動けずいた所にやってきた来訪者に、二人の人間は申し合わせたようにカシスを振り仰いだ。
「カシス…」
「ルージェ、お前は何をウロウロしてるんだ?
怪我してるだろう、余り一人で……って、どうした、妙な顔をして」
「カシスッ、なぁ…」
「ランパート? なんだ?」
なんとも奇妙な空気が流れる中、まるで一筋の光明といわんばかりにランパートと呼ばれた青年が琥珀の双玉を曇らせカシスを頼る。
「………マスター、なんか…変だ…」
「は?」
思わず聞き返すカシスに、今度はルージェが食ってかかる。
「カシス、こいつはなんなんだっ。
急に人に抱きつくは、訳の分からないことを言いだすわ…っ」
「……………は?」
ちょっと待て。
混乱するカシスを余所に、ランパートは直接マスターに物申す。
「な、に言ってンだよッ、マスター!
何でンなこと言うんだよ、なんでっ……!」
その、余りの必死さにルージェは息を呑むが、知らないものは知らないとしか言いようがない。
「当然だろう?」
「なっ!? マスターッ? ひでェ!!」
冷淡に言い切られ。はっきりと顔色を無くす赤毛の青年。
「ちょっと待て、ほら、ランパートお前もだ。落ち着け」
泥沼の展開を様相を呈してきた会話に割り入って、カシスは二人を宥める。
「カシス〜」
情けない声を上げる琥珀の瞳も印象的な青年の頭を軽く撫でつけ、酒の匂いをさせるカシスはこう、切り出した。
「――ルージェ、お前。これが誰だか解るか?」
ぽむぽむ、と。
頭を軽く叩かれるランパートは、不安気な表情のままで成されるがままだ。
そんな二人を戸惑いながら見比べて、ただ一言、
「いいや…」
容姿端麗たる黒髪の青年は、そう答えた。
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前
後
オリジナルキャラが出張っていますが
こうでもしないと、話が広がりませんので、ご勘弁
ちなみに、設定としては、旧友&悪友
マダムキラーだが、遊び人なので、どっちもok
ルージェには無意識甘アマ