#10




 どちらかといえば。
 性行為に対しての道具類に対しては、禁忌的な意識が強い方だ。
 ローションやコンドームなんかは、必須のものなので、問題ないが。
 例えば、ローターや、媚薬や、バイブの類なんかは抵抗が強い。
 SEXは本来お互いの愛を確かめ合う行為のはずなのに、
 貪欲に快楽を求めるための、それらの玩具には不信感すらある。
 だから――今まで、米良とのSEXで『そういうモノ』を使う機会なんて無かったし。
 本当に微塵も、使おうなんて気は起こらなかった。



「んッ…、あ、あぁッ…」
 下肢の奥深い、知り尽くした弱い場所まで埋め込んだ性玩具。
 手元のスイッチで振動を繰り返し快楽を与える、所謂、オーソドックスなバイブだ。
 そんなオモチャに良い様に嬲られ、乱れる年上の恋人に。
 ――酷く、欲情するのを感じていた。
「か…お、りっ…。や、ン。もぉ…っ」
 もう、後ろだけで――しかも、このイヤラシイ動きをする道具だけで。
 米良はもう二回もイッてる。
「――とめっ、て…、あッ…」
 抵抗出来ないように、両手はネクタイで縛りつけ、ベッドの上部に括りつけた。
 両足の間に俺が陣取っているから、股は物欲しげに全開で。
 雄を象った性玩具を呑み込んで悦ぶ秘所まで、全部、曝け出していた。
 自分の放った精液ですっかり汚れた米良の白い腿が。
 振動の強弱に合わせて、ビクビク痙攣して。
 ――余りの淫猥さに、溜息がでる。
「ン――…ッ、あァッ…!」
 もう三回目になると、吐き出すモノの量も少なくなる。
 達した余韻に跳ね続ける綺麗な白い膚のカラダの、その内腿に指先を這わせ。
 未だ振動し続けるソレを、容赦なく引き抜く。
「ア―――ッ、は、 ぁ…っ」
 くん、と背中を弓なりに仰け反らせる。
 そして、憔悴した様子で米良はシーツに沈み込んだ。
 ――こんな、どうしようも無い感情が自分にあるなんて、知らなかった。
 雪のように、純白の。
 綺麗な、綺麗なアルビノ。
 柘榴紅の瞳が、快楽に正気を失うのに、征服欲が強く揺す振られる。
 いっそ、このまま飼い殺したい。
「……かおり…?」
 乱れた吐息、喘ぎ過ぎて掠れた声。
 全部――愛おしい。
「ん、」
 米良の濡れた口唇に、そっと呼吸を合わせて。
 嬲り尽くした行為の侘びのように、羽のようなキスを繰り返した。
 すると、米良は気持ち良いのか、積極的に舌を絡ませてくる。

 ――従順。

 感触を一通り味わった後、ゆっくりと、距離を取ると。
 名残惜しそうに、切なそうな表情を見せるのが、堪らない。
 これが無意識だから。
 もう、本当に相当タチが悪い。
「メラ…」
 存在を確かめるように囁いて、すっかり熱く蕩けた秘部に、指先を食い込ませる。
「……ぁっ…、」
 散々蹂躙され、普段よりも敏感なソコは。
 入り口辺りに異物を感じ取っただけで、内部へ引き込もうと、淫乱に蠢く。
「かお…り、?」
 薄い胸を上下させる米良の、不安と期待が入り混じった声に行為を強請られる。
「今度は――、コッチにしようか。メラ」
「……え?」
 小さなロータを手にして。
 俺は、自分自身の声が酷く冷たく響くのを、何処か他人事のように感じる。
 ヴィィィィ、というモーター音に反応して。
 米良の四肢から、緊張が伝わる。
「香織っ…? あっ、ヤ、あぁぁっ…!」
 脅えた様子に倒錯的な充足感を覚え、俺は、振動するロータの先を。
 自分自身で吐き出した精液でぬるつく卑猥な姿のそれに、ぐっと押し付けた。
「や、だ…め、かおっ……。
 もぅ、ん――、つらっ…、あぁ、い、たっ……」
 連続で達し過ぎて、もう、快楽が痛みに近いんだろう――けど。
「――あッ…、く ぁっ、ァ」
 快感と苦痛のハザマで、悶え、息も絶え絶えとなる。
 そんな米良の媚態に、加虐心が煽られる。
「か――、おりぃ…っ」
 アルビノの容姿の中で、酷く印象的に映える紅玉の瞳から、とめどなく零れ落ちる涙を。
 飽きることなく舐め取り、震えるカラダを優しく宥めながらも、米良を嬲り続けた。



ぬるいエロいり。第二段です。
カオリたんは、メラっちの容姿が大好きです
恥ずかしいし、メラが図に乗るから言わないけど
実は、ある意味メラよりカオリたんのがメロメロだったり
そして、カオリたんは、メラっちにだけSだといいです
でも愛故のSなのでホンキで酷くはできません
では、ブラウザは「×」ボタンで閉じてくださいネ