#66 イケナイカンケイ




 好きだとか、愛しているだとか、呆れられる程に繰り返した。
 想いは、言葉と身体の両方から、精一杯に伝えた。
 悪いオトナに捕まった、可哀想なコドモ。
 どう考えても犯罪だろうと。
 これでも、それなりに自覚はあるけれど。
 十九歳と、二十七歳だなんて。
 成人式もまだの子を相手に。
 アンナコトやソンナコトを致しちゃってる仲で。
 とっくに一線を越えた"犯罪者"ではあるのだけれど。
 流石に、コレはどうなんだろう、と。
 思う程度には、まだ多少なりともの常識が残っていた。

    「……っ、ふ、ぅ 」

 若者向け有名ファッション雑誌を飾る人気モデルと。
 国民的アイドルの極秘結婚式の会場護衛の仕事のお手伝い。
 持ち掛けられた面白そうな依頼内容に。
 二つ返事で、OKを返したのは三日前の事。
 イロイロと問題はあったものの。
 それでも、厳粛な結婚式は無事終える事が出来て。
 式典はビュッフェスタイルの談話パーティへと姿を変えた。
 乗り込んできたパパラッチとファン数名は確保済み。
 巧美ちゃんやオズ先生達は。
 そのままパーティに参加して楽しんでいる時間。
 だから、今、控室(ここ)には。

 俺と、香織の二人だけしか、―――いな、くて。

「……っ、め、…。 ダ、メッ……、か、お…り……ぃ」
 ふんわりと裾を広げるウェディングドレスの中で。
 もぞもぞと、何かが蠢く気配。
 "それ"が何よりも誰よりも愛しいパートナーだと知るだけに。
 どうしようもなく興奮してしまう。
「……っ、ぁ、あっ、あ…」
 壁際に追い詰められ、立ったままの姿勢で。
 局部を柔らかな舌先で嬲られる快楽は。
 互いにウェディングドレスを纏う倒錯的なシチュエーションも相まって。
 痴情と劣情を伴い最高潮に盛り上がる。
「……ダ、めっ…、も、イッ…、 ぁっ、 ふ、 ……っ」
 清楚なロング丈のドレスの下の膨らみに、両腕を伸ばし。
 必死に、指先で縋りながら、頭を振る。
「何が駄目なんだ、メラ」
 キモチヨクて、今にも理性がトんでイキそう。
 意地悪な香織の台詞にも、感じてしまう。
 けど、貸衣装なドレスに万が一にも。
 汚れだとか、匂いだとか。
 性交の痕跡を残すわけにはいかなくて。
 すっかり発情し切ったカラダにムチ打って。
 可愛らしい年下のパートナーへ、懇願する。
「ね、……。か、おりっ……。
 やっ、――、 ぱり、 こ、 この格好、… じゃ……、」
 とんとん、と人型の膨らみを軽く掌で押さえて。
 せめて、着替えてからにしようと。
 そう訴えかければ。
「黙れ」
「ひぁっ!!?」
 逆に激しく舌を動かされて、イかされてしまう。
「………っ、 ぁ、ぁっ、 ぁ ……」
 堪え切れず、性を全て放ってしまう俺のを。
 香織は、可愛いお口で全部受け止めてくれたみたいで。
 どくどく、と脈打つ間、ずっと香織の口内を感じた。

 酷い背徳感と、大変な羞恥と、身震いの多幸感。

「……ふ…っ、 か、 おり ……」
 そんなもの、万が一にでも飲んじゃ駄目だって。
 さっきよりも、少し強めに香織の背中を叩けば。
 遂情の余韻で敏感になっている先端に。
 ガブリを歯を立てられ。
「……っぁ、や……ぁ 」
 声と抵抗の意思と。
 自重を支えるだけの力を。
 すっかり失ってしまった。
「……も 、 ……ば、かぁ 」
 ずるずる。
 壁に沿って腰を落としながら。
 ぼんやりと、霞が掛った頭で悪態をつく俺に。
「――好きな癖に?」
 余裕綽々に、こんな事を口にするパートナーへ。
「……かおりの…、ばか」
 図星なだけに、それ以上の文句も言えず。
「…好き、だよ」
 もう、仕方が無いので。
 自分の気持ちを二重に重ねて。
 甘えて。
 もっと、して、なんて。
 イヤらしく腰を押し付けて愛撫を強請ってみせた。



香織は基本的に下ネタが苦手で淡泊
米良は下ネタOKで結構なド淫乱の絶倫
そんな米良の性癖に引き摺られて
対・米良に対してだけはエロくなる
米良の子育てはある意味大成功