#8




 内股の間に、香織のふわもこっとした頭があって。
 わずかに上下する度に、下肢から甘い疼きが微熱と共に這い上がってくる。
 小さく、柔らかな舌で遠慮がちに、それでも、必死に奉仕してくれる。
「ッ…、は、ぁ」
 ゾクゾクする。
 香織の綺麗な口で、愛されてると思うと、それだけで逝けそう。
 自分の喘ぎ声なんて、余り耳にしたくないんだけど。
 香織が聞きたがるから、頑張って噛まないようにしてる。
「……かお、り」
 もう、ダメ。
 腰がビクビクして、限界なのに、放してくれないし。
「だめ…、はな…し、て」
 くしゃくしゃ、ともこもこさが気持ちいい黒髪を指先で乱して、お願いする。
 香織の口の中になんて、とんでもない。
 俺ので汚してしまいたくない。
 綺麗な、綺麗な――俺の、香織。
「――ッあ、くぁっ……」
 でも、此方の意図なんてお構いなしで、香織は、弱い部分を甘噛みなんてしてくる。
 もうダメ。
 結構、かなり、快楽に弱いから我慢が効かないんだよね。俺。
 目の前が弾けて、潤んだ瞳、眦から生理的な涙が零れて落ちる。
 すっかり弛緩した下半身から、ゆっくり顔を離す香織の、唇を手の甲で拭う仕草が滅茶苦茶色っぽい。
「……メラ…」
 掠れ気味の声で、名前を呼ばれるは好き。
 欲情してる香織の目の色が好き。
 一つ、贅沢を言えば。
 ホントは俺が香織のコト抱きたいんだけど、ね。
「なに、余計なこと考えてるんだ…?」
 ちょっと拗ねた口調で咎められる。
 香織の事だよー、って甘えてみたら、
 不審そうに眉を寄せられて、首筋に噛み付かれた。
「……ん、」
 チリっとした痛みが、けっこークセになる。
 なんか、ほら、あんなカンジだ。
 可愛がってる仔猫に、イタズラで噛み付かれた、みたいな。
「メラ…」
「うん?」
 痛みにさえ甘さを感じていると、もどかしそうに名前を呼ばれた。
「……今日は、酷くしたい…」
 熱い、甘い、声。
 珍しいな、って率直に思う。
 香織は優しいから、SEXの時も相手を気遣うような抱き方しかしない。
「ん、いいよ。……香織の、好きにして…?」
 今回は、俺が香織を傷つけちゃったしね。
 ――元の原因は、巧美ちゃんだけど。
 それより前から、ちょっと様子がおかしかったし。
 何か、無意識の内に香織を苦しめていたかもしれない。
 それが、こんなことくらいで解消されるなら、全然苦痛じゃない。
「……メラ…」
 香織の綺麗な黒真珠の眼差しが、ちょっと、困ったように揺らぐ。
「スキだよ。香織」
 そんな顔させたくないのにな、って。
 思ったら、考える前に、キスしてた。
 積極的に応えてくれるのが嬉しくて、調子にのって舌を絡めてたら、下肢に違和感が。
「んっ…?」
 すっかり熱を帯びた香織の指先が、探るように、中を弄ってくる。
「う…ん――、……」
 指、気持ちイイ。
 香織には秘密だけど、うーん、バレちゃってるかもしれないけど。
 けっこー、SEX慣れしてるんだよね。
 快感に弱くて、直ぐ流されちゃう。
 ちょっと酷くされても、直ぐキモチヨクなっちゃうし。
「は…ぁ……ん」
 こういう、有体に言っちゃえば淫乱なトコ、バレたくなくて、抱く側になりたかったんだけど。
「ん……、ン」
 指が増やされて、内部を押し広げるように動かされた。
 背筋に快感が駆け上ってきて、うっとりしてたら、ちょっと意外な感触が。
「な…、に? かお…り?」
 指、じゃない。
 硬くて、ちょっと太さのある。
 えーっと……もしかして、大人のオモチャだったりするのかな。
 俺は、使うのも使われるのもキライじゃないけど。
 SEXは愛し合う者同士が、愛情を確かめるための行為だと頑なに思ってる香織は。
 多分――こういう、モノは……キライな、はず…なんだけど。
「ぁっ……、ひゃ…」
 ゴチャゴチャ考えてたら、内部に埋め込まれたモノが、振動し始めて。
 もう、それから何も考えられなくなった。



ちょっと、ぬるいエロ入りです。
メラっちは、基本的には香織たんを食いたいんですが
カオリたんは、ただでさえ、年下で背も体格もメラっちに敵わないので
せめて、セックスの主導権だけでも、という感じで
絶対譲りません。そんな感じのカオリ×メラかぷりんぐ
ちなみに、メラは好きな人からの愛情表現であれば
酷くされてもおっけー
結構、マゾ気質だといいなと勝手に妄想
ブラウザは、×ボタンで閉じてお帰りくださいネー。